仕事

飲み会行きたくない方へ。有意義な飲み会を見極めれば、ある種の投資になる話

こんにちは、コンパイダーです。
今回は、飲み会=無駄と考える方に向けて、
「どんな飲み会にいくべきか?」を書いています。

たとえば、こんな経験をしたことはないだろうか。

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「あのさー、今日の夜空いてる?」

ああ、やっぱり来た来た金曜の夜。
仕事がまとまりかけたこのタイミングで。

次に来る言葉は分かってる。

「一杯どう?」

「あ、空いてますよ」と反射的に口から出そうになった音を
抑えて、瞬間に考える。

(めんどうくさいな)と。

打算的な色は決して出さないように、けれども容赦なくシビアに、
「差し出した時間が見合うか」を頭の中ではじき出す。

誘いの相手は同じ部署の3つ上の先輩だ。

仕事は非常に優秀。

別に仲が悪い訳ではないし、事実、業務中の連携は
上手くやっていると思う。

でも、プライベートの時間を削ってまで話したいかというと
どうだろう。疲れているし・・。

いつもの愛想笑いを崩さず、僕の口から最終的に出たコトバは
シンプルだった。

「スミマセン、予定入っちゃってます」

――――――――――

誰しも、このように面倒くさい飲み会をカットしたことは、
きっとあるはず。僕は100回はある。

いわゆる「ゆとりドライ」な目線がスタンダードになり、
「飲みなんてムダ、断るべき」という説もありふれたものになった。

果たして飲みはすべてムダな時間なのだろうか?

ノンノンノン。

フツーに考えて、飲みじゃないと得られない経験もあるよ。

今回の議題は、「ちゃんと行くべき飲みを選べれば、凄く貴重な時間をつくれるよ」
である。

どのように行くべき飲み会を選ぶべきか。
行った先で、何を狙い、どのように振舞うか。

そう、これは「打算的飲み会のススメ」的な、性格の悪い記事だ。

飲み会で得られるメリットとは

「どんな飲み会が有意義なの?」という話の前に、
「そもそも飲み会で得られるメリットって何なの?」を
説明しておくべきだろう。

飲み会に疑問を呈するようなリアリストにとっては、
結論ファーストが特に大事だと思うので。

狙うべきリターンとは

飲みの場での「メリット」とは、明確に三つ。
情報と関係値、そしてアウトプットの精度向上だ。

分かっているよ、とかそんなことかよ、と思わずにまあ読んで欲しい。

情報が得られる

これは主に、年次抜きにしても優秀な目上と行くときに
絶対に聞いておきたいこと。

「スキルやキャリア面でのアドバイス」である。

よく考えて欲しいが、相手を2時間ガッツリ拘束できる機会が
日頃の業務にどれくあいあるだろう?

とくに、ポジションがあって優秀な相手を。

・・・そう、

そんなチャンスは殆どない。

自分にガッツリ時間を貰えることなんて、飲み以外にあまりないと言っていい。

僕が思う飲み会のメリットとは、「相手の時間をガッツリ拘束できる」こと、
それに伴う「個人コンサル状態」にある。

自分の狭い見識では得られない、仕事の考え方や意識すべきポイント、
有効な習慣にキャリアプランの立て方。

それらを盗むこれ以上ない機会が、飲みだ。

あとは、ちがう軸で行くと、普段聞けないような社内外の
裏情報が手に入るかもしれない。

人事異動のようなヘビーな話もあれば、クソみたいなゴシップネタもある。

別に聞いたところで実務に活かせないことが多いので、
オマケ程度のものが殆どだが、稀に「経営層の発言や意向」みたいなコアな話も出てくる。

「飲み会はクソ」といってすべて切り落としてしまうと、
このような個人コンサル&裏情報取得ルートも手放すことになる。

関係値がつくれる

もう一つのメリットは「関係値」だ。

相手とあなたとの関係は「一回飲んだ人」になるので、
飲みの後も相談を持ち掛けることはできる。

一度ちゃんと飲んだ人とは、不思議なもので、
本当に仕事がやりやすくなるものだ。

少なくとも、言いにくい話でも冷たくあしらわれることは無い。

関係値づくりによって仕事が進めやすくなること、
これは第二のメリットといえる。

さらに、また別の有意義なタイプの飲みに誘ってもらうこともできる。

このループってなかなか凄くて、普段会えない人に
フツーに会えるショートカットコースなのだ。

若手の頃、飲みの席で、現場の課題とか不満をぶちまけまくったところ、
「面白いヤツ」だと思われて、別の飲みに推薦されたことがある。

そこで普段は話せないような人との飲みをセッティングして貰い、
仕事のルーティンを変えたり、キャリアのアドバイス貰ったりしたが、
思えばコスパ最強の個人コンサル状態だった。

アウトプットの精度向上

「友達として親しい訳ではない」関係の人達との飲みでは、
プレゼンとはまた違うアウトプット能力が試される。

会話の流れを読んで適度に話題を広げる力。

いや、これ難しいんですよ。

たとえば、地元の友達との飲みならメッチャ簡単。

「わかるわそれ!あの時もあいつがさぁ」なんて言って、
共通の題材をもとに日記的なエピソードトークをしていれば
勝手に広がっていく。

各人に求められるのは「その場にいること」であり、内容問わず
「なにかしら話すこと」だ。

何を話すかではなく、誰が話すかでもなく、「誰がその場にいるか」。

関係値が出来上がっているので、席にみんなが座っていれば
それだけで楽しい。

でも、仕事関係の飲みは、そうはいかない。

ちゃんと話の流れを読んで、適度なタイミングでいかに広げられるか。

という「空気を読むこと」から始まって、

情報を話すのか、見解を話すのか、雑談ベースで行くのかという判断能力、

どう伝えるのかという構造整理力などが試される。

こうしたセンサーは、日ごろの営業・提案時にも生かされるが、
それを磨けるチャンスが飲み会なのだ。

これらこそが飲みで狙うリターンである。

有意義な飲み会とは

ここまで書くと、中には引く人もいると思う。

「うわ、飲みなんかでそこまで考えるのは気持ち悪い」と。

いや、ちがうちがう。

「飲みなんかでそこまで考える」のではなく、
「そこまで考えるに値する飲みに絞る」

以前、下記記事の中で「投資思考」について触れたが、
飲みも一種の投資として考えるのだ。

与沢翼著「ブチ抜く力」がビジネス書としてブチ抜けて高評価な理由|いつでも低速PDCA

で、どんな飲みに絞るのか一言でいうと、「リターンが期待できる飲み会」

僕が参加するか否かを決める基準は、だいたい下記のいずれかに
当てはまること。

  • 社外の人が来る飲み会
  • (年次抜きで考えても)優秀な人が来る飲み会
  • 接する機会が少なかった目上がくる飲み会

上二つは、恐らく条件関係なく基本的には参加。

最後のは、可能性を広げるためにとりあえず行くが、
ちゃんと誰がくるかは考慮する。

・・・なんか、こうして書くと汚く感じるよね。

汚く感じるんだけど、別にコレ社内政治とか評価とか、
そういうもののためにやっているのではないので、許してほしい。

あくまで「いかに自分のレベルアップにつなげるか」が基準。

だって、その人のアタマの中を吸い出すメチャクチャいい機会だし。

何か一つでも、行動ベースに落とし込めるアドバイスや見解をゲット出来たら、
飲み会代とか時間とか疲労とかってカスみたいな話だもの。

凡人の僕にとっては、業務だけじゃなくてこういう場所も使って
スキルアップにつなげるハングリーさは命綱。

そういうところまで意識して、ようやくデキる人の足元にかじりつけるかどうか。

そう思ってる。

行く意味のない飲み会とは

では逆に、可能な限り避けるべき飲みは?

歓送迎会以外の、ストレス解消飲み全般・・・

と言ってしまうとあれだが、

  • 先輩面して終わるような、後輩との飲み
  • 同僚とのラフ飲み
  • 日頃のコミュニケーション量が多い人との飲み

これらは基本カット。

部下・後輩との飲みは判断が難しいところなのだが、たとえば
「ねぎらい」や「ストレスを吐き出させる」みたいな
ちゃんとした目的があれば、話は別。

ただし、ノリで開催して、先輩風吹かせてストレス解消するような飲みは、
間違いなく時間の無駄なので避けている。

仕事論を語りたければ、日ごろの業務の中で伝えていくか、
歓送迎など「必然的に参加する」飲みも多いので、その中でやればいい。

同僚との飲みも、一部を除けば同じレベルの中での仕事論は上限があり、
近況報告で終わる可能性も高いので、殆ど行かない。

ちなみに同僚との付き合いは、
「仮に自分か相手が会社をやめてもつながっていたいか」を考えると、
自然に狭く深く、尊敬できる人に絞られていくのでオススメ。
むしろそういう人との飲みは、積極的にやるべし。

日頃コミュニケーション量が多い人とは、これまた判断が難しいが、
「行動につながるような新しい知見」が生まれない可能性が高いのでカット。

全ての飲みに行っていたら時間も金もキリがない。

常日頃からコミュニケーションしていれば、わざわざ飲みの形をとる
必要が薄いものは、極力避ける。

まとめ

会社から搾り取れるものは一滴残さず絞る気持ちでいる。

飲み会も「メリデメ」を意識して、徹底的にクレバーに。

どうせやらなきゃいけないなら、徹底的に得られるものを探す。

何が何でもWin-Winに持ち込む。

こういう、「場外のストイックさ」って間違いなく実務に活きると思う。

「人見知りだから・・」という方には、とりあえずGACKT氏の金言を。

キツイ言葉かもしれないが
【人見知り】という言葉を使っても許されるのは
せいぜい20代前半までだろう。


そう言う当のボクGACKTも極端な人見知りだった。
ボク自身も20代は本当にオトコ友達を作ることはしなかった。
それが必要だとも全く思っていなかったし、
別に仲のいい少人数の仲間とだけつるんでいればいいと思っていた。


もちろん、
その考えが完全に間違っているというわけじゃない。


だが、
この考え方だと自分が何かの仕事を始めたり、
組織を作っていったりまとめたりすることは限りなく不可能と言える。

https://ameblo.jp/gackt/entry-12284875083.html

結局、
仕事とは人が絡むもの。


人とコミュニケーションが取れて初めて
仕事を運営し大きくしてトラブルを解決して行くことができる。


仕事を受けるだけで何も作り出すことのない、
いわゆる一人で成り立つ【受注スタイル】であれば、
別にコミュニケーションを取らないスタンスでもいいのだろうが
それは生産性が伸びるわけでもない。


自分で仕事を始めたり、
その仕事を大きくしていく上では
コミュニケーションを取ることは必要不可欠なわけだ。

『人見知りなんで・・・』


などという言葉は、
ガキだけに許された言葉だと思っておく方がいい。


大人になるということは、
多くの責任を負うということに繋がるが
多くの不特定多数とコミュニケーションを取ることもまた、
大人になることの必要条件なのだろう。


コミュニケーションを他者と取らないということは
【社会】においてある種の責任を放棄していることに繋がる 。

https://ameblo.jp/gackt/entry-12284875083.html

正直、ぐうの音も出ない正論かと。

だから、すべての飲みに行く必要はないが、
自分を鍛えるためにも「完全シャットアウト」は勿体ないよという結論。

この話はこの辺で。

ほかにも、仕事の考え方が変わる系記事は書いているので是非。

▼一流企業の中で見たデキる人のタスク管理

超一流企業で学んだ、タスク管理&todo処理がデキる人/デキない人の話|いつでも低速PDCA

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仕事ができなくてつらい、要領悪いと悩む方への「バカが武器になる」話|いつでも低速PDCA

YouTubeともども、引き続きよろしくお願いします。

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しいらけい
パラキャリ志向で戦略的社畜。YouTubeでアニメ「ローガイ博士の社会学」を立ち上げました。一流企業に潜伏して、天才と呼ばれる人材を観察してます。