こんにちは、しいらけいです。
今回は、大人気の漫画「キングダム」についてです。
気付けば周りの人がみんなキングダムを読んでいる。
経営者とかマネージャークラスにもファンが多い。
これ、社外の友人にも確認したけど、どうやら僕の会社だけじゃないみたい。
飲み会で「キングダムで誰が一番好きなの?」
みたいな話題になることも、もう慣れた。
なんでこんなに人気なのキングダム。
という事で半年くらい前に、一気に読んで最新話まで追いついた。
僕は20巻かそこらまでは借りたりして、刻みながら進んだが、
途中で耐え切れず一気買いして揃えた。
この漫画は、休み休み読んでいたら面白さが半減して勿体ない。
そう思えるくらいにハマってしまった・・。
さて、今回はこの「キングダム」が、ビジネス書としてどうして経営者や
ビジネスマンにここまで人気なのか?を書いていきたい。
それではさっそく!
ブランディングの成功
まず身も蓋もないことをいえば、ここまでビジネスマンに受け入れられたのは
ブランディングの成功が大きい。
https://youngjump.jp/kingdom/business/#/
元々バトル漫画好きや歴史モノ好き、ヤンジャン系列のファンには
受け入れられていたキングダム。
もっと間口を広げるために、各巻を「自己啓発書風」にして
エッセンスを抜き出しつつ、
ビジネス書としてブランディングしていったところ、
大成功したのだ。
https://youngjump.jp/kingdom/business/#/
これ、読めばわかるんだけど、
キャラクターとその生き様がうまーく提示されているんだよね・・。
個人的には右下の「嫌われる覚悟」が好き。
残酷ながら超有能な桓騎(かんき)将軍ですな。
ただ、連載開始から10年以上が経ったいま、日本にいる漫画ファンのほとんどが、すでにこの作品を読んでしまったんじゃないだろうか……という“疑念”もありました。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/58187
新しい読者層を開拓するためには、思い切った広告展開が必要だろう。そう考えるなかで浮かんだのが、『キングダム』をビジネス書として再定義して売り出す、というアイデアでした」
この戦略は上手いなぁ。仕掛ける側も楽しそうだし。
・・・と、これだけを言うと、マーケチームの功績が大きい、
みたいに映ってしまうが、
実際に読んでいて経営者やビジネスマンに刺さるポイントは
非常に多い漫画だと思う。
ここからは、ブランディング抜きにした「漫画の実際の面白さ」に
切り込んでいきたい。
ロールモデルの見本市
なんといっても、主要因はコレじゃないかな。
ロールモデルになる人物が多いこと。
キングダムは、基本的に「戦」を中心に話が回っているので、
チームを率いる武将たちの数が非常に多い。
見渡せば、実に色々なタイプのリーダーが登場するのがこの「キングダム」。
知略に長けたヤツ。本能(や感情)で戦うヤツ。
知略メインだけど、最後は本能むき出しにするヤツ。
本能型メインだけど、バッチリ知略も使えるヤツ。
各武将の「知略×本能」の使い方を見ていれば、誰かしら
「これは自分の理想だ!」が見つかるに違いない。
理性だけでも、人情だけでも渡りにくいビジネスの世界では、
誰もがこの「知略×本能」の配分と戦っているんじゃないか。
とくに、経営層に近づけば近づくほどに。
そうした意味では、自分の戦い方に似ている武将を見つけて、
ロールモデルにすることだってできる。
「お前、キングダムで誰が一番好き?」という問いは、
実は深いのかもしれない。
ちなみに、「キングダムのリーダーシップ」は本にもなってる。
生々しいOODAループ
キングダムの醍醐味のひとつは、「判断」だ。
流動的で、何が起こるかも分からない局面での、
臨機応変な判断。
あらかじめ練っておいた策が、予想もしない形で破られたとき、
それをどのようにカバーするか。
そこには、沢山の「OODAループ」が描かれている。
「OODAループ」、という言葉を聞いた事があるだろうか。
「PDCAサイクル」よりは認知度低そうなので説明しておくと、
先の読めない状況の中での意思決定方法のこと。
「観察(Observe)」「仮説構築(Orient)」「意思決定(Decide)」「実行(Act)」
の四つを示す。
もともとはアメリカの戦闘機操縦士であり航空戦術家のジョン・ボイド氏が
提唱した考え方だが、
流動的に状況が変わる中で走りながら判断をしなくてはいけない
昨今では、
目的達成のための手法としてビジネス界にもこの「OODAループ」が
重んじられるようになった。
で、このキングダム。
ヒリヒリするようなOODAループを垣間見ることができる。
( 引用元:キングダム 24巻/ 原泰久 /集英社)
練った策を遂行していたら、敵の動きで状況が変わった。
ならばどうするべき?
恐らく状況はこうだから、次の一手はコレだ!
そんな手に汗握るギリギリの判断が、
5人を束ねる「伍長」から一万人以上を束ねる「将軍」、
さらにその上のクラスまで・・
状況に応じて味わうことが出来る。
現場の最前線で、緊急事態に即判断しなければいけないケースは勿論、
一国を揺るがす政治戦まで、だ。
「一歩ミスれば大勢死ぬ」という緊迫感満載なストーリーの中、
ビジネスシーンと照らし合わせて読む人も多いのでは。
実戦を通じての人の成長
OODAループが多く描かれている先に、キングダムが
見せてくれるものはなにか?
それは、「実戦の中で成長する人」である。
キングダムの中には、確かに無敵超人のようなキャラクターもいる。
だが、主人公周辺はもちろん、初登場時は
明らかにチート級の強さを誇っていたキャラクターも、
戦いが進むにつれ弱みを見せたり失敗したりする。
その弱みを、各キャラが戦いの中で克服していく姿が
見れるのもまたキングダムの魅力。
「覚悟を決める」「失敗を認める」「まずは動く」
・・そんな、成長の裏にあるマインド面の大切さに
気付かせてくれることも、戦うビジネスマンに受け入れられる理由なのかも。
まとめ
キングダムが経営者やサラリーマンに受け入れられるヒミツは四つ。
- ブランディングの成功
- リーダーシップの見本市
- 生々しいOODAループ
- 実戦を通じての人の成長
そこから読み取れるのは、理想のロールモデルや手に汗握る駆け引き、
そしてマインドの大切さである。
個人としても楽しめるが、何よりコミュニケーションツールとして
欠かせない作品なので、ビジネスマンであれば絶対に読んだ方がいい。
上司とか取引先とかでも読んでいる人多いから。
あとは最初に書いたとおり、キングダムを本当に楽しむためには
「勢いと流れ」がメチャクチャ大事。
休み休み読んでいると臨場感が薄れて魅力が半減してしまうが、
TUTAYAとかだと人気過ぎて常に虫食い状態なので、
「全巻まとめ買いして全巻まとめ売りする」スタイルがオススメ。
もし漫画が好きならこの記事もどうぞ。
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