こんにちは、コンパイダーです。
まだ年次が若いころ、僕は会社で地獄を見たことがある。
辛く、長い地獄。
どうするのが正解なのか、ほんの少しでも成長できているのか、
何一つ分からないまま、各方面で詰められ続けた。
自分が異常者に思えて仕方がなく、明日辞めよう、明日辞めようと
思いながら這うように出社していた。
休みの日も息抜きする余裕がなく、日曜になると午後からずっと憂鬱だった。
そんな事を繰り返して、実際に少しつぶれて、色々な事を学んで、
そして、同じ会社で別人のように働けている。
そんな僕だから、この記事は書ける。
「仕事が辛くなったとき、戦略的かつ段階的に逃げる方法」。
あくまでこれは、「こういう考え方、判断方法もあるよ」という
示唆出しにすぎない。
でも、本当に苦しい時に、限界が来る前に自分を助け出す
後押しにはなるかもしれない。
段階①:同期に相談する
まず、最初のステップとして、抱え込んだストレスや不安を
吐き出す必要がある。
比較的ダメージが軽い場合だと、吐き出す&共感してもらう、
のコンボでリフレッシュできることもある。
この時に、最も吐き出しやすい対象が会社の同僚だ。
純粋に気心知れている、、というのもあるが、見えている景色が自分と同じ
という事が大きい。
ポジション、仕事の規模感、悩みのレベルが同じなので、
共感してもらえるしことも多い。
僕はよく、キツいことがあると同僚とランチしがてら、
散々愚痴や弱音を吐いて気を紛らわせた。
すると、軽度のフラストレーションであれば解消されることがある。
「分かるよ、俺もさ・・」という弱音の共有によって
「そうか、、コイツも辛いんだな」、と気分が変わる場合もある。
そして、こうしたことを共有できる同僚は、その後ずっと付き合いが
続く友人になったりもするので、躊躇いなく傷をなめ合えばいいと思う。
だが、それでも解消されない不安もある。
段階②:年次が近い先輩に相談する
悩みの根が深い場合は、一時的に負の感情を吐き出すだけでは
どうにもならない事もある。
そういう時は、「愚痴」ではなく「相談」というアクションが必要になる。
この時には、自身の少し上の経験値を持つ人が
最も良い相談相手となるだろう。
何故なら、ついこの間まで同じレベルの悩みを抱えており、
かつその悩みを解決する糸口を見出している可能性が高いからだ。
「コレは愚痴の領域を超えるな」という負荷がかかった場合は、
1~3年上の先輩に相談してみるといい。
すると、「共感」以上の大きなヒントを貰えるかもしれない。
事実、僕はこの段階で多いに救われた事がある
(いろいろあって結局、この先のフェイズにいってしまったのだが・・)
「実は、もう無理かもしれない」旨を相談したところ、
「俺も辞めようと思っている」というカウンターを食らい、そこから、
「ただしお前はまだ改善の余地があるよ」とアドバイスを貰った。
いざとなった時に助けを求めるために、日ごろから一人でもいいので
腹を割って話せる関係の先輩を作っておくことは本当に大切だ。
しかし、しかし。
もはや、「視点を変える」という方法では解決しようがないほど
弱っている場合もある。
相談する気力もあまりなく、よくわからないけど目の前の状況が辛い、
ちょっとこれはマズイのでは・・と思ったら、身を守るためにこの次の
フェイズにいくべきだと思う。
段階③:短期間休む
これが出来るかどうか。ここが勝負。
将来の自分のために、休む勇気を持つべきだ。
「分かっているが休みにくい・・」と思う人は勿論いるだろう。
そんな人は、まずは「1日か2日」休もう。1日だけでもいい。
余りに多くのことを詰め込みすぎてパニックになっているかもしれない。
「チームや会社に申し訳ない」と思う事もあるが、そのままの状態で
出社して何もできなくなるよりマシだ。
よく、休むというと「逃げる」とか「長期離脱」のようなイメージを持つ
人がいるが、そんなことは無い。
そうではなく、「投資」。これ、大真面目に書いているが「投資」。
明日、そうでなければ一か月後、今より良い状態になって成果を出すための投資。
この場でつぶれてしまうよりは、休んだ方が中長期では生産的だ。
ここで思いきれるかは大事なので、自分のSOSをちゃんとくみ取ろう。
冷静に考えて、自分がそもそも社畜体質になってしまっていないかを
ちゃんと考えよう。
僕が根本的に潰れずに済んだのは、いよいよダメだと感じたら
思い切って休む勇気を持てたこと。
ただ、
休んだはいいが、モヤモヤが消えない。常に悩みがまとわりつく・・。
そんな人は、次の段階に行こう。
段階④:マネージャークラスに相談する
この段階は、もはやオフィシャルな業務相談が必要になる。
そのため、年次が近い先輩ではなく上長クラスの社員に、
「業務報告として」話を入れよう。
それをもって正式なアラートになるので、
もしかすると何らかのテコ入れがなされるかもしれない。
この時に大事なのが、「何故ここまでキツイか」を
ちゃんと整理して持っていくこと。
体制の話なのか、チームの風土なのか、自身のスキルか、
案件難易度なのか・・。
それによって、会社がとるべき打ち手が変わってくるので、
なるべく要因が明確になるように整理しよう。
具体的な解決策まで見えていなくても大丈夫。
勿論、この相談で解決することもあれば、しないこともある。
ちゃんと聞き入れてくれないことも・・。
その場合は、次の段階。
段階⑤:デッドラインを決める
もう、この段階まで来ているということは、
自分がなぜ辛いのか、その要因も知っているし、
正式に相談も入れているがどうしようもない・・。
そんな状態にいるのだろう。
僕はこの段階に来た時、諦めと怒りと悲しさとが混じった
意味不明な感情になっていた。
当時は、チームの体制による業務過多が収まる気配がなく、
人員がテコ入れされるわけでもなく、そして自分にスキルもなく、
疲れ果てていた。
勿論、相談は何回もしたがどうにもならない。
そんなときは、自分の中にデッドラインを決めるといい。
僕は自分のメンタル、体力、キャリア、その他諸々の要素を踏まえて、
デッドラインを「1年」と決めた。
一年たって変わらなかったら、必ずこの会社を辞める。
そう決めてからは、すぐに家族や友人にもそれを伝えた。
今思うと長めの期限設定だったが、そのころの自分には欲しいスキルも
あったし、もう少しはやれると思っていたので、そういった事を考えての
「1年」である。
※今考えると、「辞める」の前に「部署移動希望」という
アクションを設定すれば良かったかな、と思うが・・。
ともかく、
「1年だけ食らいつく。でも1年たって変わらずだったら、辞めてやる。」
こう決めた時から不思議な開き直りが出来るようになり、
「盗めるものは盗まないと」というマインドすら芽生え、
スキルやノウハウと吸収しようという気持ちなるから不思議だ。
勿論、その間にも圧倒的に辛いことは沢山あったので、僕は限界が来たら
チョコっと休み、休んでは「あと7か月・・!」と歯を食いしばって耐えた。
相談を繰り返し、何回か出社できなくなり、開き直ってゴール設定をして、、
幸い、その次の領域まではいかずに済んだ。
たまたまなのだが、決めたゴールの「1年」を前にして、
チームが一新され状況がかなり改善されたからだ。
だが、自分が決めたデッドラインを過ぎても改善が見られなかったら、
強いアクションに出ることも大切である。
段階⑥:休職/部署異動する
いよいよとなったら、思い切って休職をしよう。
ちゃんと課題に向き合い、相談し、時には休み、それでも
どうしようもないなら、一時休止。
大丈夫、あなたがいなくても会社は回る。
回らないなら、属人的な要素に頼っている会社が悪い。
或いは、部署異動の希望を出すのも手。
この記事の文脈とはちょっと違う理由(つまり積極的な理由)で
僕は部署を変えた経験があるが、
部署が変わるだけで会社が変わる。
それは本当に感じる。
仕事内容も、仕事を共にするメンバーも変わるので、
現行のチームや業務内容があまりに苦しい場合は部署異動で
解決するかもしれない。
部署異動によって生活がいい意味で一変した、、という
知り合いは何人かいるが、自身の経験からもそれは嘘ではない。
辞めてしまう前に、ダメ元で異動希望を出すのは非常に良い
選択だと思う。
でも、そんな事では解決しない場合だってあるだろう。
そもそも、異動の希望が通らない場合だってある。
そんな時は・・?
段階⑦:転職する
壊れる前に離脱するのみ。
身の周りを見渡しても、
転職して仕事に喜びを見出すケースは思ったよりも多い。
メンタルをやられて、大手からベンチャーに転職した友人は、
明らかに「仕事の話の質」が変わった。
前までは「この前上司がとんでもない事言ってきて・・」と、そういった
過去の辛い話ばかり聞いていたのに、
「今どんな部署にいて」「これからどんなことをやりたいか」という
現在・未来の話なんかをしている。
彼らの言う「会社辞めて本当に良かった」は、心の底から出たコトバ
なんだろうな、、。
また、転職を考える際には、企業の口コミを確認しながら
自分の希望年収や条件を整理していくのがオーソドックスなようだ。
年収や口コミ情報が多いので、エージェントに丸投げする前に
自身で考えの整理をしたい方にはコチラの記事をどうぞ。
個人的に好きなサービスを一つ紹介しておくと、
キャリコネがオススメ。
企業版の2チャンネルみたいな感じで、生々しい口コミが見れるから。
これ、結構情報量多いし、なんなら
「今勤めてる会社の評判ってどうなんだろう」がチェックできるので、
試しに使ってみるのと良いと思う。
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ちなみに、転職を今すぐしようと思っていなくとも、大手にいながらにして
他企業の口コミを随時チェックしている社員は多い。
また、今は退職代行サービスもあるので、
退職の際は相談してみると良いかもしれない。
詳しくは下記記事にまとめている。
退職代行サービスって使える?EXITっていいの?メリデメや評判を解説!|いつでも低速PDCAまとめ
心を壊すことほど大きな損失はない。
ここで述べてきたことはあくまで僕の考え方と経験で、
コレが絶対ではないし、もっと早い段階で辞める手だってある。
ただ甘えるでもなく、ちゃんとステップを踏んで戦略的に逃げることで、
取り返しのつかないダメージを受けることも、大きな後悔を残すリスクも
減るのではないかと考えている。
正直、今でも当時のことを思い出すと、身震いする。
二度と戻りたくはない。
ただ、今回書いた戦略的逃げと、別記事にて書いた「バカを武器にする」
発見とで、僕の社会人人生は劇的に変わった(と思っている。当時比)。
こんな日が来るなんて全く思いもしなかったが、
今は仕事に楽しさを感じることもある。
今の状態、今の部署、今の会社だけが自分の世界じゃない。
そのことを少しでも多くの人が、ほんの少しでも心に留めてくれたら、
この駄文も報われる。
普段はもう少しふざけた仕事の話とか、もう少しふざけた
仕事に関係ない話を書いているので、よければ楽しんでいってください。
それでは、YouTubeともども引き続きよろしくお願いします。